大地震に備えて
相談カテゴリ: 事故・天災
日本は世界で有数の地震大国です。
日本列島の下にはいくつものプレートが走っており、そのプレートがずれることから、いつどこで大地震が起きてもおかしくはありません。
平成16年に政府の地震調査委員会から、南関東で30年以内にマグニチュード7程度の大地震が発生する確率は70%と発表がありました。
また、マグニチュード7.3、風速6m/秒の場合には、都内建物約270万棟のうち、約12.7万棟が全壊、約34.6万棟が半壊すると予測されています。
平成7年に発生した阪神・淡路大震災では、地震による直接的な原因での死者数約5,500人のうち、約9割が木造住宅の倒壊等による圧死であったとされています。
古い耐震設計で造られている昭和56年以前の木造住宅や、維持管理の悪い木造住宅は、大地震時によって大きな被害を受ける可能性があります。
大地震時に、自分自身や家族の命を守るためには、地震に対して自分の家が安全かどうかを診断し、診断結果によっては耐震改修をする必要があります。
耐震診断とは
自分の家の耐震性能を知りたいとき、家の耐震性をチェックするものとして耐震診断があります。
耐震診断の手法は、平成18年国土交通省告示第184号に示された、耐震診断の指針と同等と位置づけられた「木造住宅の耐震診断と補強方法」によるものが、現在一番幅広く利用されている方法です。
耐震診断の種類は主に、耐震補強の必要性の有無を検証する「一般診断」と、補強の要否の最終判断及び、補強後の耐震判定を主目的とする「精密診断」があります。
一般に耐震診断は次の項目等をチェックし、建物の耐震性能を判定していきます。
- 建築年代
- 地盤の状況(軟弱かどうか)・基礎形状
- 建物の形
- 壁の配置状況(バランスよい配置かどうか)
- 屋根の重量
- 筋交い等の地震に強く絶える壁の有無
- 壁の割合
- 建物の痛み具合(土台、柱及びはり等の腐食、基礎のひび割れ等)
実際に耐震診断を行うにはどうしたらよいのか。
建築士等専門家に委ねるのが適切と言えます。建物の設計図の有無や建物の形状、築年数等により異なりますが、概ね図面があれば6~12万円程度、図面がなければ8~15万円程度の費用がかかります。
ただし、まずは自分でも簡単な耐震診断をすることができます。
更新日:2010年9月30日