令和6年相続税路線価
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7月1日、国税庁から令和6年の相続税路線価が発表されました。
路線価は、1月1日時点で国税庁が算定した全国の主な道路に面した土地の1㎡当たりの評価額で、土地を相続したり、贈与を受けたりした際の税額を計算する基準となります。
●全国の概況
今年の路線価で対象となった全国、約32万地点の平均は去年と比べて+2.3%となりました。
3年連続で前年を上回り、2010年以降の変動率としては過去最大となりました。
インバウンド需要、各所での再開発などが路線価を押し上げる要因となっています。
また、上昇率全国2位の熊本県菊陽町は、半導体の受託生産最大手のTSMC社(台湾)が進出したことにより、関連企業の進出に加えて、商業施設、住宅等の需要が膨らみ、今後も益々土地開発が進展していくことが予想されます。
一方、1月の能登半島地震による地価の下落を反映するため、被災地域ごとに調整率を定めて路線価が引き下げられました。
対象は石川県と富山県、新潟県の全域で、
▽地盤の劣化や道路が壊れたことによる利便性の低下
▽鉄道の運休や幹線道路の通行止めといった経済活動の縮小
などがあったとして、最大で45%、路線価を引き下げています。
これらの地域では、土地の相続税や贈与税も引き下げられることになります。
●東京の概況
東京都内の平均変動率は+5.3%で3年連続の上昇となりました。
税務署別の最高路線価(46地点)は上昇が45地点、横ばいが1地点で、このうち8地点の変動率は10%以上でした。
変動率トップは、台東区浅草1の雷門通り(1㎡当たり448万円)で16.7%で、新型コロナウイルス禍が収束し、訪日外国人客(インバウンド)がコロナ禍前の水準に回復したことなどが影響したとみられます。
更新日:2024年7月17日
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