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令和2年地価公示

相談カテゴリ: トピックス地価関連

国土交通省から2020年1月1日時点での公示地価が公表されました。
全国の全用途平均変動率は+1.4%で、5年連続の上昇となりました。前年の上昇率(+1.2%)を上回り、上昇率は拡大しています。
用途別に見てみると、
住宅地は+0.8%(前年変動率+0.6%)、商業地は+3.1%(同+2.8%)、工業地は+1.8%(同+1.3%)といずれも上昇率は拡大しました。
各圏域別の変動率は以下の通りです。
三大都市圏ではいずれの用途でも上昇は継続しているものの、上昇率の伸びには低下が見られます。名古屋圏の住宅地、商業地では上昇幅は縮小しました。
地方圏では住宅地は2年連続、商業地、工業地では3年連続の上昇となりました。
地方圏は主要な四市(北海道札幌市、宮城県仙台市、広島県広島市、福岡県福岡市)が依然として高い上昇を示していますが、当該四市を除いたその他の地域でも住宅地の平均変動率は下落から横ばいになりました。
但し、都道府県別の平均変動率を見ると、下落が続いている県も依然として多く、一部の中核市や人気の観光地を有する都市の高い上昇率に牽引された結果と思われます。
なお、地方四市の上昇率は、住宅地+5.9%、商業地+11.3%、工業地+5.6%となっており、三大都市圏を大きく上回る上昇率を示す結果が出ています。
全国で最も価格が高い地点は、今年も「中央5-22(銀座4丁目:山野楽器銀座本店)」で、1㎡当たり57,700,000円でした。
上昇率は+0.9%で、昨年の+3.1%に対して上昇率は鈍化しています。
全国で最も上昇率が高い地点は、住宅地が「倶知安-3」で+44.0%(前年+50.0%)、商業地が「倶知安5-1」で+57.5%(前年+58.8%)の上昇を示しました。
ニセコリゾートの外国人旅行客を中心とした観光需要を背景に前年から引き続き高い上昇率が継続しています。
住宅地の上昇率上位10地点は北海道及び沖縄県の観光地の外、名古屋市、福岡市内の地点で占められており、東京都内の地点は入っていません。
商業地も北海道、沖縄のリゾート地の地点が多くを占めています。上位10地点は全て30%を超える上昇率となっています。
東京都内で最も高い上昇となったのは、「台東5-4(台東区浅草1丁目)」で+34.0%(前年+34.7%)の上昇、上位10地点のうち、7地点を台東区内の浅草周辺の商業地が占めており、こちらでも観光需要の高まりが大きく影響する結果となっています。
下図は、東京23区内の各区の住宅地と商業地の平均変動率を高い方から並べたものです。
東京23区の住宅地を見ると、
平均変動率は+4.8%の上昇となりましたが、前年より上昇幅はやや縮小しました。
中央区、台東区、目黒区、世田谷区、中野区、杉並区、練馬区、葛飾区、江戸川区の9区で上昇幅の縮小がみられました。
その他の区でも上昇幅は微増か横ばいとなっています。
昨年に引き続き、荒川区、北区、豊島区、文京区といった都心寄りの北部の区が上位になっています。
東京23区の商業地を見ると、
平均変動率は+8.5%で、こちらは上昇率は拡大しています。
浅草、上野といった観光地を抱える台東区が昨年に続き高い上昇率を示しています。
住宅地と同様、江東区、荒川区、北区といった周辺区が上位に位置しています。

更新日:2020年6月18日

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