商業用不動産の不動産価格指数
平成28年3月30日、国土交通省から商業用不動産についての価格指数なるものが初公表されました。
商業用不動産の価格動向を全国・都市圏別・都道府県別に指数化したもので、マクロ経済・金融政策や土地政策等への活用のほか、各種不動産関連ビジネスや投資判断への利用など、不動産市場の持続的な成長に向けて、大いに活用されることが期待されています。
これまでは、住宅用不動産の価格指数が先行して公表されていましたが、商業用不動産についても試験運用が開始されました。
公表されたデータを見ると、2010年の年間平均値を100として、2008年の第2四半期から2015年までの数値が掲載されています。
直近2015年第4四半期の商業用不動産総合指数をみると全国で111.1、三大都市圏では113.8となっていました。
公表指数の一部をグラフ化してみたものが以下になります。
総合指数と各用途別の指数を並べてみると、概ね同じ推移を示していますが、工場だけやや異なった動きをしているのが不思議です。
また、日経平均株価の期間ごとの平均値を右軸にとって一緒に並べてみたところ、似たような動きを示す結果となりました。
今回試験運用開始となった「商業用不動産の不動産価格指数」の外、既に提供されている「不動産取引件数・面積」や「不動産価格指数(住宅)」についても拡充が図られています。
不動産の売買や投資の参考指標等として利用が進むことで、不動産市場の活性化につながることが期待されます。
更新日:2016年4月5日