宅建業法改正法案閣議決定について
平成28年2月26日に「宅地建物取引業法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。
以下の事項を宅建業者に義務付ける内容です。
1.既存建物取引等の情報提供の充実
(1)媒介契約締結時
宅建業者がインスペクション(建物状況調査)※1業者を紹介し、媒介依頼者の意向に応じて斡旋。
⇒インスペクション(建物状況調査)を知らなかった消費者のサービス利用を促進。
(2)重要事項説明時
宅建業者がインスペクション(建物状況調査)結果を買主に対して説明。
⇒建物の質を踏まえた購入判断や交渉が可能になる。
⇒インスペクション(建物状況調査)結果を活用した既存住宅売買瑕疵担保保険※2の加入を促進。
(3)売買契約締結時
基礎、外壁等の現況を売主・買主が相互に確認し、その内容を宅建業者から売主・買主に書面で交付。
⇒建物の瑕疵を巡る物件引渡し後のトラブルを防止。
※1 インスペクション(建物状況調査)
建物の基礎、外壁等に生じているひび割れ、雨漏り等の劣化現象・不具合事象の状況を、目視、計測等により調査。
インスペクション(建物状況調査)は、義務ではありません。
※2 既存住宅売買瑕疵担保保険
既存住宅に瑕疵があった場合に修繕補修費用を補償する保険。
既存建物の購入を検討されている方の多くは、住宅の質に対する不安を抱えています。
一方、既存建物は個人間で売買されることが多く、売主個人が広く情報提供や瑕疵担保の責任を負う事は大変です。
今回の改正法案では、宅建業者が専門家によるインスペクション(建物状況調査)の活用を促す事によって、
売主・買主が安心して取引できる市場環境の整備を図る為の法案です。
国土交通省HP
http://www.mlit.go.jp/report/p……00130.html
閣議決定段階という事で正式な決定事項ではありません。
発表がありましたら詳細をまとめたいと思います。
更新日:2016年3月23日