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平成25年地価公示について

相談カテゴリ: トピックス地価関連

3月21日に、国土交通省から平成25年1月1日時点での公示地価が公表されました。
・概況はこちら →  http://tochi.mlit.go.jp/chika/……index.html
・平成25年地価公示に基づく動向
全国的な流れと、当社(有)つかさ不動産鑑定事務所の所在する豊島区の
近年の動きについてまとめてみました。

平成24年1月以降の1年間の地価動向は、全国平均の変動率を用途別にみると、住宅地△1.6%、宅地見込地△3.4%、商業地△2.1%、工業地△2.2%となっている。 全国平均では依然として下落が続いていますが、下落率は縮小しています。
半年毎の地価動向を都道府県地価調査との共通の調査地点でみると、前半に比べ後半は下落率が縮小しています。

住宅地では、低金利や住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支えもあって下落率は縮小した。都市中心部における住環境良好あるいは交通利便性の高い地点で地価の上昇が見られ、また、郊外の住宅地でも都心への利便性の高い地点で地価の上昇が見られる。
圏域別に見ると、東京圏は、半年毎の地価動向を見ると後半はほぼ横ばいとなり、神奈川県横浜市及び川崎市を中心として上昇地点が増加し、昨年上昇地点は見られなかった東京都でも上昇地点現れました。大阪圏は、1年間を通じて下落率が縮小しており、上昇地点も各府県で増加しました。名古屋圏は、半年毎の地価動向を見ると後半上昇基調を強め、この1年では愛知県名古屋市を中心として上昇地点が大幅に増加し、愛知県全体で0.1%上昇となっています。地方圏は、岐阜県(前年と下落率は同率)を除き、全ての道県で前年より下落率が縮小し、上昇地点が増加しました。特徴的な地域をみると、東日本大震災の津波被害から免れた高台の住宅地への移転需要の高まりから宮城県が全体で1.4%上昇となり全国1位の上昇率となった。

商業地では、全都道府県で前年より下落率が縮小しました。オフィス系は依然高い空室率となっているものの、新規供給の一服感から低下傾向にあり改善傾向が見られる地域も多く下落率は縮小しています。また、店舗系は総じて大型店舗との競合で中小店舗の商況は厳しく商業地への需要は弱いものとなってますが、繁華性のある地域では商業地の希少性もあり上昇地点も見られました。
主要都市の中心部において、耐震性に優れる新築・大規模オフィスへ業務機能を集約させる動きのほか、拡張や好立地への移転も見られ、優良なオフィスが集積している地域の地点の地価は下げ止まりが伺えます。
また、三大都市圏と一部の地方圏においては、J-REITによる積極的な不動産取得が見られました。その他、堅調な住宅需要を背景に商業地をマンション用地として利用する動きが全国的に見られた。
圏域別にみると、東京圏は、この1年では住宅地と同様に神奈川県横浜市及び川崎市を中心として上昇地点が増加し、神奈川県全体で0.2%上昇となりました。大阪圏は、半年毎の地価動向を見ると後半はほぼ横ばいとなり、この1年間では各府県で上昇地点が増加し、特に大阪市を中心として上昇地点が増加しました。名古屋圏は、半年毎の地価動向を見ると後半はほぼ横ばいとなり、この1年間では名古屋市を中心として上昇地点が増加しました。地方圏は、前年より下落率が縮小しています。特徴的な地域をみると、宮城県全体で変動率0.0%となり、全国2位の変動率となりました。また、マンション用地等の需要により福岡県福岡市の早良区他、全体で上昇となった市区も見られました。

下図は、東京23区の住宅地と商業地について、地価公示地点ごとの変動率の平均を昇順で並べたものです。

東京23区の住宅地を見ると、
平均下落率は△0.2%で、前年に比べ、下落率は縮小しました。
区ごとの平均変動率を見ると、港区においては下落から上昇に転じ、千代田区、中央区、品川区、目黒区、練馬区で横ばいとなりました。
下落を示した外の17区においても、下落率はいずれの区でも縮小しています。
下落率が最も大きかった板橋区でも、△0.5%に留まり、地価の下落も底が見えてきたようです。
個別地点でみても、住宅地で価格が上昇した地点は港区を中心に10地点、横ばいの地点は大幅に増加し、326地点となりました。

商業地を見ると、
平均下落率は△0.4%で、住宅地同様、前年に比べて下落率は縮小しました。
区ごとの平均変動率を見ると。墨田区、目黒区、足立区で下落から上昇に転じ、その他の下落を示した20区でも下落率は縮小しています。
下落率が比較的大きかったのは、新宿区、中野区、港区、渋谷区の順で、都心部の区が下落率の上位を占めています。
個別地点でみると、16地点で価格の上昇が見られました。とくにスカイツリー開業に沸く、押上・浅草エリアの地点で高い上昇率を示しています。

下図は2004年から過去10年間にわたる豊島区の住宅地の公示地価について、平均価格及び変動率の推移を示したものです。

バブル崩壊後一貫して下がり続けてきた地価は、2006年から大きな上昇を見せました。
リーマンショックを機に2009年に再び下落に転じましたが、下落率は年々縮小しています。

豊島区内の住宅地の地価平均価格は457千円/㎡で、平均変動率は△0.2%となりました。
住宅地は全23地点のうち、7地点で横ばいとなりました。
下落となった他の地点でも、最も大きい地点で△0.5%以内の下落に留まっており、下落率は縮小しています。
住宅地の最高価格地点は引き続き目白4丁目で、前年から横ばいの630千円/㎡となりました。

区内商業地の地価平均価格は1,408千円/㎡となり、平均変動率は△0.4%となりました。
東池袋1丁目の地点において上昇の地点が見られたほか、6地点で価格が横ばいとなりました。
価格が下落した地点においても、すべての地点で下落率は縮小しました。

上昇、横ばいが見られた地点は東池袋から大塚にかけてのエリア見られた一方、池袋・西池袋の池袋駅西側エリアの地点では、下落率は△1.0%前後と、相対的に大きい下落率を示しています。
区内全域において下落率が最も大きい地点でも△1.1%であり、下落率は縮小しています。
商業地の最高価格地点は引き続き東池袋1丁目で、前年比+0.5%の8,000千円/㎡となりました。

更新日:2013年10月8日

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