首都圏マンション戸当たり価格の平均値と中央値の推移
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6月8日、株式会社不動産経済研究所より、
首都圏1都3県における新築分譲マンションの戸当たり価格、専有面積の中央値を集計、その平均値とを比較した結果が発表されました。
中央値とは価格や面積を順番に並べた際に、ちょうど真ん中に位置する値。
面積が広く高価格な住戸、あるいは非常に面積が狭く低価格な住戸の影響を受けにくい指標とされています。
本調査の結果、下の3点がトピックスとして挙げられています。
1.2022年(1~12月)の価格の中央値は5,488万円、平均値6,288万円との差は820万円。
【中央値と平均値との差の推移】
⇒2013年以降、住戸価格は上昇基調
要因:施工費、用地費の上昇、都心エリアの高級マンション、タワーマンションの積極供給。郊外部でも駅近など立地を厳選する傾向が強まった。
⇒平均値に比べ、中央値は上昇が緩やかで、その差は拡大傾向にある。
2.年度ベース(22年4月~23年3月)の価格の中央値は5,432万円、
平均値6,907万円との差は1,475万円。
【中央値と平均値との差の推移】
⇒23年3月に都心エリアで高級・高額住戸の供給が多くなったことで平均値が大幅上昇。結果、中央値との差がより拡大した。
⇒今後も都心、その周辺エリアでは高額な大規模タワー案件の供給が多く見込まれることから、高値傾向が継続、平均値と中央値の差も1,000万円以上を維持する可能性が高い
〇平均値は過去最高値を大幅に更新
2022年度6,907万円、2021年度6,360万円で547万円上昇(8.6%上昇)
〇中央値は緩やかな上昇
2022年度5,432万円、2021年度5,378万円で54万円上昇(1.0%上昇)
3.専有面積の中央値は68.82㎡、3年連続60㎡台で縮小傾向は顕著になっている。
【中央値と平均値との差の推移】
(年ベース)
・2014年 平均値:71.16㎡、中央値:71.11㎡ → 差:0.05㎡
・2022年 平均値:66.12㎡、中央値:68.82㎡ → 差:2.70㎡
(年度ベース)
・2020年度 平均値:66.20㎡、中央値:70.07㎡ → 差:3.87㎡
・2021年度 平均値:66.75㎡、中央値:69.00㎡ → 差:2.25㎡
・2022年度 平均値:66.47㎡、中央値:68.70㎡ → 差:2.23㎡
⇒今後も専有面積は、平均値、中央値ともに価格抑制で縮小傾向は変わらない。
⇒『HRUMI FLAG』のタワー棟以外の供給は間もなく終了することから、
再び平均値と中央値の差は拡大する可能性がある。
更新日:2023年8月9日
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