資産の組み換えについて
ご自宅も含め、所有している不動産や金融資産を見直し、築年数が経過し空室が多い収益物件や地形の悪い土地など、問題のある不動産を売却や買い換えをすることにより、不動産の有効活用による収益改善、相続対策の効果が考えられます。
『 資産の組み換え例 』
ご自宅を売却し、区分所有マンションを購入した場合。
特に大規模マンションは相続税評価と換金価格の差が大きく、相続税評価の圧縮効果が高いとされています。
また、住み替えの場合、生活利便性を向上させることも可能です。
ご自宅の土地面積が130㎡、8,000万円で売却。
路線価は50万円/㎡
区分所有マンション土地面積4,000㎡、戸数が100戸、住戸面積80㎡を6,500万円で購入。
路線価は100万円/㎡
ご自宅の相続税評価額
130㎡×50万円/㎡=6,500万円
区分所有マンションの相続税評価額(土地面積4,000㎡÷100戸=40㎡)
40㎡×100万円/㎡=4,000万円
相続税評価額に2,500万円の差が出ます。
高層階と低層階でも床面積が同じなら持ち分も同じなので、相続税評価額は変わりません。
しかし、タワーマンションなどは階層によって時価に差が出ることが多いので、圧縮効果は物件によって変わります。
※平成28年12月8日公表の平成29年度税制改正大綱によると、タワーマンションに対する固定資産税の見直しが検討されているようです。
階層が高くなるごとに課税率が上がることになりそうです。
その他、地方に複数所有している不動産で遊休地や空室の多い収益物件を売却し、資産価値の高い不動産を新たに購入することにより、収益の改善効果が考えられます。
しかし、いざ資産の組み換えを検討しても、所有している不動産の適正な価格はいくらなのか?不動産の有効使用はどう判断したらいいのか?といった疑問が出てくると思います。
その際、事前に不動産鑑定士に相談することにより、疑問やお悩みを解決できる可能性がございます。
不動産鑑定士は、不動産の個別性や地域環境、その不動産に係る行政的な諸規制を考慮して「不動産の有効使用」を判定し、不動産の「適正な価格」を判断することが出来ます。
不動産業者が媒介する不動産に対して行う「不動産査定」とは異なり、「不動産鑑定評価」とは、不動産の経済価値を判定し、その結果を価額で表示することを言います。
国家資格者である不動産鑑定士以外は行うことができません。
「不動産鑑定評価」は法律により売主・買主の双方にとって公正中立であることが義務付けられており、公的機関や第三者も納得することのできる客観性があります。
したがって後々のトラブルも回避することができるので、円滑な不動産取引を行うことができます。
更新日:2017年1月11日